機械工学 資格

機械部門の技術士第一次試験の勉強法と参考書について

今回は機械部門の技術士第一次試験について述べます。
技術士試験は機械部門以外にも様々な部門がありますが、それらの専門科目については分かりません。
ただ、適性科目・基礎科目についてはどの部門も同じ問題なので参考にしていただければ幸いです。

技術士とは

技術士制度は産業に必要な技術者育成のためにできました。
19世紀以降、世界の産業の発展に技術者は大きく貢献してきました。日本でも産業の発展の要となる優秀な技術者を育成する必要がありました。
そして、企業等の不祥事が報道される昨今、高度な技術と高い技術者倫理を兼ね備えた技術士が求められています。今の時代こそ技術士は必要です。

引用元:公益社団法人日本技術士会https://www.engineer.or.jp/contents/about_engineers.html

技術士試験

技術士試験には一次試験と二次試験があります。
一次試験は筆記試験のみです。受験制限はないので誰でも受験することができます。
一次試験に合格すると技術士補に登録することができます。その後関連業務を4年または7年(または10年)行ったのち二次試験を受験することができます。
二次試験には筆記試験に加え、口頭試験もあります。
二次試験の受験資格についてはご自分で確認して下さい。

今回は一次試験の対策についてのみ説明します。

ちなみに

大学の機械系学科など「指定された教育課程の修了者」は一次試験免除になる可能性があります。受験する前にこちらを確認することをおすすめします。

試験科目・合否決定基準と勉強法

一次試験は基礎科目・適性科目・専門科目の3つで構成されます。

基礎科目

基礎科目の出題範囲は以下の5分野からです。

(1) 設計・計画に関するもの(設計理論、システム設計、品質管理等)
(2) 情報・論理に関するもの(アルゴリズム、情報ネットワーク等)
(3) 解析に関するもの(力学、電磁気学等)
(4) 材料・化学・バイオに関するもの(材料特性、バイオテクノロジー等)
(5) 環境・エネルギー・技術に関するもの(環境、エネルギー、技術史等)

引用元:公益社団法人日本技術士会https://www.engineer.or.jp/c_topics/000/000289.html

5分野から各6問ずつ五肢択一式で出題されます。各分野から3問を選択して回答し、合計15問を解答します。合格基準は50%、つまり8問正解で合格です。
1、2、5に関しては過去問題と同じような問題が多いので優先して対策をしましょう。
3は数学の問題です。比較的簡単な問題が多い+たまに機械系の問題も混ざっているので得点源にしたい分野です。
4は化学の問題です。高校化学を履修していた人にとっては簡単な問題が多いのですが、履修していなかった人には難しいです。

全体の半分くらいは過去問題または類題なので過去問を繰り返し解くのが1番の対策です。
おすすめの問題集を載せておきます。

過去問題と解説を載せてるだけでなく予想問題、出題分析、勉強法などについても解説されているこの問題集です。
これをやり込めば基礎科目、適性科目では合否決定基準点を下回ることはないでしょう。

適性科目

適性科目の出題範囲です。

技術士法第四章(技術士等の義務)の規定の遵守に関する適性

引用元:公益社団法人日本技術士会https://www.engineer.or.jp/c_topics/000/000289.html

五肢択一式で15問出題され、すべての問題に解答します。合格基準は50%、つまり8問正解で合格です。
知的財産権や公益通報者保護法など技術士法第四章(技術士等の義務)の規定の遵守に関する適性を問う問題が出題されます。

勉強を疎かにする人も多い分野なのですが紛らわしい選択肢が多いためしっかり対策をすることをおすすめします。

こちらも基礎科目と同じく過去問題を繰り返し解くのが1番の対策です。
先ほど載せた問題集をやり込めば合否決定基準点を下回ることはないでしょう。

また技術士法を読んでおくことをおすすめします。

専門科目

機械部門独自の分野です。以下の4分野から構成されます。

(1)材料力学
(2)機械力学・制御
(3)熱工学
(4)流体工学

35問五肢択一で出題され、25問を選択して解答します。合格基準は50%、つまり13問正解で合格です。

専門科目に関しては得点しやすい分野は人によると思います。
基礎科目、適性科目に比べて対策にしっかりと時間をかける必要があります。

おすすめの参考書と問題集を載せておきます。

参考書:

専門科目を網羅した参考書です。過去問題や演習用の問題はありませんが4力や制御工学をあまり理解していない人はこちらの参考書で勉強した後に問題集を使うことをおすすめします。

問題集:

参考書で勉強した後に演習用としておすすめの問題集です。
誤植が少しあるのが残念なところです。怪しいと思った解答は自分で調べてみるといいかもしれません。

まとめ

今回は機械部門の技術士第一次試験について述べました。

合格点を取ることは難しくないので過去問演習を中心にしっかり対策しましょう。

 

参考:https://www.studyaidbook.info/qua_tech_mech/

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