大学数学

行列の階数(ランク)を求める方法

今回は行列の階数(ランク)の求め方について解説します。
以後の説明では行列の"ランク"と表現します。

ランクとは?

行列Aを行基本変形して階段行列にしたとき、全ての要素が0ではない行の個数rを行列Aのランクといい、rankA = rと表します。

階段行列というのは行列の中で下の行に行くにつれて左端から連続して並ぶ0の数が増える行列のことです。
例$$(1)\begin{bmatrix} 1 & 1 \\ 0 & 3 \end{bmatrix} , (2)\left[\begin{array}{rrr} 0 & 1 & 2 \\ 0 & 0 & 3 \\0 & 0 & 0 \end{array} \right]$$
(1)は全ての要素が0の行がないのでランクが2となります。
(2)は3行目の要素が全て0なので3-1=2より、ランクが2となります。

練習問題で確認してみましょう。

練習問題

次の行列の階数を求めよ。
(1)$$\left[\begin{array}{rr} 2 & 4 \\ 1 & 2\end{array} \right]$$
(2)$$\left[\begin{array}{rrr} 0 & 1 & 1\\2 & 3 & 5 \\1 & 2 & 3\end{array} \right]$$
(3)$$\left[\begin{array}{rrr} 1 & 4 & 6\\1 & 0 & 2 \\0 & 2 & 2\\ 1 & 1 & 3\end{array} \right]$$

【解答】
(1)1行目に-1/2をかけて2行目に加えると$$\left[\begin{array}{rr} 2 & 4 \\ 0 & 0\end{array} \right]$$
よってランクは1となります。
(2)3行目に-1をかけて2行目に加えると$$\left[\begin{array}{rrr} 0 & 1 & 1\\0 & -1 & -1 \\1 & 2 & 3\end{array} \right]$$次に1行目を2行目に加えると$$\left[\begin{array}{rrr} 0 & 1 & 1\\0 & 0 & 0 \\1 & 2 & 3\end{array} \right]$$階段行列になるように行を入れ替えて$$\left[\begin{array}{rrr} 1 & 2 & 3\\0 & 1 & 1 \\0 & 0 & 0\end{array} \right]$$よってランクは2となります。
(3)まず、2行目に-1をかけて4行目に加え、さらに1行目にも加えます。$$\left[\begin{array}{rrr} 0 & 4 & 4\\1 & 0 & 2 \\0 & 2 & 2\\ 0 & 1 & 1\end{array} \right]$$次に4行目に-2をかけて3行目に加え、4行目に-4をかけて1行目に加えると$$\left[\begin{array}{rrr} 0 & 0 & 0\\1 & 0 & 2 \\0 & 0 & 0\\ 0 & 1 & 1\end{array} \right]$$1行目と2行目を入れ替え、その次に2行目と4行目を入れ替えると$$\left[\begin{array}{rrr} 1 & 0 & 2\\0 & 1 & 1 \\0 & 0 & 0\\ 0 & 0 & 0\end{array} \right]$$よってランクは2となります。

おまけ:ランクがわかって何なのか

ランクは正方行列が正則かどうかを見分けるのに使うことができます。
n次行列Aのランクが以下のとき、行列Aは正則行列となります。$$rankA = n$$
このように行列のランクが最大次数であるとき行列Aはフルランクであるといいます。
正則行列であるAには逆行列A^(-1)が存在するので

行列Aがフルランク→逆行列が存在する

ということがランクを調べることで分かります。

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