次のような微分方程式を「ベルヌーイの微分方程式」といいます。
$$\frac{dy}{dx} + P(x)y = Q(x)y^n \cdots ①$$
今回はこのようなベルヌーイの微分方程式の一般解の求め方について解説します。
手順
まず①の両辺に(1-n)y^(-n)をかけます。すると
ここで右辺第1項に注目すると
$$(1-n)y^{-n}y' = (y^{1-n})'$$
であり、y^(1-n) = u(x)とおくと
$$u' + (1-n)P(x)u = (1-n)Q(x)$$
となり、これは1階線形微分方程式であるから解の公式よりuを求めy^(1-n) = u(x)を代入すると一般解が求まります。
練習問題で確認してみましょう。
練習問題
次のⒶ、Ⓑの微分方程式の一般解を求めなさい。
$$y' + y = 2e^{x}y^3 \cdots Ⓐ$$
$$y' + \frac{y}{x} = x^{2}y^{2} \cdots Ⓑ$$
【解答】
Ⓐ
これはn = 3の場合であるから両辺に-2y^(-3)をかけて
$$-2y^{-3}y' - \frac{2}{y^{2}} = -4e^{x}$$
y^(-2) = uとおくと
$$u' - 2u = -4e^{x}$$
解の公式より
y^(-2) = uより
$$y^{2}(4e^{x}+Ce^{2x}) = 1$$
となり、一般解が求まりました。
Ⓑ
これはn = 2の場合であるから両辺に-y^(-2)をかけて
$$-y^{-2}y' - \frac{1}{xy} = -x^{2}$$
y^(-1) = uとおくと
$$u' - \frac{u}{x} = -x^{2}$$
解の公式より
y^(-1) = uより
$$1 = -\frac{x^{3}y}{2} + Cxy$$
となり、一般解が求まりました。
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